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窓から振り返って部屋の中に目をやると、窓から入ってくる日差しに照らされた壁には、学ランが掛かっている。
そう、今日から俺は晴れて高校生になるんです。
俺は制服をハンガーから取って着がえる。
(やっぱり結構ヨレヨレだなぁ)
この学ラン、近所に住んでいる卒業生から無理言って貰った物。
お金が無いから新品は買えない。
少しほつれている袖口に腕を通して制服に着替えていく。
「うしっ!着替えたし行くかな」
制服に着替え終え部屋を出て居間に行くと、酒の臭いといびきの音が部屋を支配していた。
床に目を向けると親父が一升瓶を腕に抱いて寝ている。
「また朝帰りか……」
胸の中は、さっきまでの高揚感がなくなり、変わりにいつもの黒い靄が掛かるような気分になってしまう。
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