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「そういえば今日から中三だなぁ」
私から受け取った、おにぎりを頬張りながら翔は私に話し掛ける。
「うーん…。
そんな気しないよねぇ」
「今年は俺ら同じクラスになれるといいな」
そうなんだよね…。
翔の言う通り、私と翔、そして雅也は同じクラスになったことがない。
まぁ先生達が意図的に
離してるのかもしれないけどさ…。
「ていうか紫音…」
「ん?」
「…何で俺の自転車の後ろに乗ってるの?」
「言わなかったっけ?
紫音アクセルVーⅡはパンクしちゃったんだよ」
翔に説明している内に、悔しさが込み上げて来た
何で、道端に画鋲が
落ちてるのよ!
「紫音?何だその悪趣味なネーミングは?」
翔が怪訝な顔を私に向けてくる。
言っておくけど、
あんた運転中でしょ?
ちゃんと前向きなさい。
「あんた学校着いたら覚えときなさいよ…」
私の脅しが聞いたのか、
その後の翔は、
紫音アクセルVーⅡを褒めちぎっていた。
私のことも…
褒めてくれないかな…?
何て思っちゃってる自分がいます…。
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