歩く少女は夜闇に抱かれ

2/19
前へ
/42ページ
次へ
オリヴァー  「リフィル。これは、私達からのお祝いだ」   エリシア  「大したモノじゃないのだけど、気に入ってくれるかしら」   リフィル  「あ、ありがとうございます……あの…開けて、良いですか……?」   オリヴァー  「ああ、勿論」   リフィル   「わぁ……素敵なロザリオ……本当に、こんなモノ貰って良いんですか?」   エリシア  「リフィルが貰わないのなら、誰が貰うのよぉ。それは、もうあなたのモノよ」   リフィル  「ありがとうございます」   オリヴァー  「それは、昔オーストリアに有る修道院で作られた、一切の魔を寄せつけないと云われるロザリオなんだよ」   リフィル  「そうなんですか……でも、そんなモノなら余計に……」   オリヴァー  「貰っておくれ、それも私達の為と思って」   リフィル  「はい…本当にありがとうございます。ずっとずっと大切にしていきます」   エリシア  「ええ。リフィルが喜んでくれて、私達も嬉しいわ」   エルダ  「失礼します」   オリヴァー  「おお、どうした?」   エルダ  「はい。お嬢様のお迎えがいらっしゃっています」   エリシア  「あら、今日はいつもより早いのね」   リフィル  「ホント。私、そろそろ行きますね」   エリシア  「ええ、最近はどこも物騒だから気を付けるのよ」   オリヴァー  「あんまり無茶してギュンター君達を困らせないようにな」   リフィル  「はい。分かりました。ロザリオ、ありがとうございました。行って来ます」       エリシア  「あなた、あのロザリオ……」   オリヴァー  「ああ……分かっているさ。私が一番にな……」   エリシア  「そう……それなら良いのだけれど…」   オリヴァー  「リフィルだけは――」      
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加