歩く少女は夜闇に抱かれ

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  アーシア  「きーーっ!! どうしてこんなに探してるのに、手掛かりすら見付けられないわけぇ?」   ジャン  「さぁね。俺にはサッパリ分からない」   リフィル  「同じく私もサッパリね」   アーシア  「きーーっ!! イライラするわねぇ!! アンタたちも少しは働きなさいよ!!」   ジャン  「立派に働いてるじゃねぇかよ。アーシアのお守り役として。なぁ、リフィル?」   リフィル  「私は二人のお守りを立派にこなしています」   アーシア  「あぁ、もう!! ここは一度休憩よ休憩。気分をリフレッシュして心機一転捜索に臨むのが一番よ」   ジャン  「たまにはマトモな意見が出るじゃねぇか。よし、休憩だぞ」   リフィル  「やっとね……それじゃあ、一度基地まで戻りましょうか」 この時、ロザリオが落ちるが誰も気付かず。   アーシア  「よし、そうと決まれば。これより、アーシア捜索隊は一旦この地域より離脱する。補給の後、反転して再び捜索活動に入る。アーシア捜索隊、前へ進め!!」   ジャン  「だから、うるせぇよ!!」        三人は、森の中に作った秘密の基地へ…       リフィル  「はい、どうぞ。今日の紅茶は、シャン・グリラって云う珍しい茶葉なのよ」   アーシア  「んん、ホント。香りが違うわねぇ」   リフィル  「でしょ。少し冷めちゃったけど」   アーシア  「これ位が丁度良いのよ。熱々のは、私苦手だしね」   ジャン  「猫舌」   アーシア  「なんか、文句ある?」   ジャン  「べぇつにぃ、かわいそうだなあって思ってるだけだよ」   アーシア  「同情するなら吸血鬼の手掛かりをくれ!!」   リフィル  「まぁまぁ、二人とも落ち着いて。はい、クッキーもあるのよ」   ジャン  「やりぃ!! 流石リフィル」   リフィル  「エルダさんから教わったのよ。バタークッキーなんだけれど。あまり、自信無いのよね……」   アーシア  「どれどれ……ん……うんうん……ん……ウマイじゃないかぁ!!」   リフィル  「ほ、ホントに……?」   アーシア  「嘘なわけ無いじゃない!! ホント美味しいわ。ジャンもそう思うわよね?」   ジャン  「ああ、こりゃウマイ。リフィル様々だぜ!!」   リフィル  「良かったぁ。ありがとう、喜んでくれて」   アーシア  「いいって事よ」  
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