スチルライト

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オレ達は空港の中のお土産コーナーに行って特産物をみたり、お腹が空いたといってカフェに入って軽い食事を取ったり。初めて会った女の子とこんなデートみたいなことをするなんて思ってもみなかった。それもアシスちゃんのおかげなのかもしれない 「あはっ、これいいな~」 アシスちゃんの声で我に返る。もしかしたらニヤニヤしてたかもしれない…危うく変質者になってしまうとこだった… アシスちゃんに近付き手にしているものを見る。それはさっき話していた『各変機』だ。そういえばオレ持ってねぇな…これからのために買っておくか 「私もここで買っちゃおかな~」 よく見ると様々な形があるようだ。アシスちゃんの補聴器みたいなもの、耳当てみたいなもの、ピアスのものもある。アシスちゃんはピアス型、オレは耳当て型を購入した。ちなみに耳当て型は自分の好きなようにカスタム可能だ それを右耳に装着して左耳用は鞄の中にしまう 「へ?片方は付けないんですか?」 「おぅ、聞こえないからね」 これは生れつきだから仕方ない、耳がくっついたまま生れたらしい。くっついた耳は自然に剥がれかだ、成長せず外耳の上は軟骨の塊みたいになっている。大きさも多少小さい。「ほら」と言って髪を掻き分け左耳を見せる 「なんか…すみません…」 「気にすんなって、これは障害じゃねぇ『つんぼ』だ」 落ち込むアシスちゃんを励ますように言ったが…ミスった感バリバリだな…
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