浜の姫

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「こはま‥心配かけおって。探したぞ…。」 こはまの前にしゃがんだ殿さまが、涙ぐみながら言いました。 それを見たこはまも、 「…父上、もうしわけございません…」 と、泣きながら謝りました。 感動の再会とおもわれました。 けれど次に続いた言葉にこはまは絶望しました。  殿さまが話したのはまたもや婚礼話でした。   そしてそこに立っていたのは、一年前、こはまが嫁ぐはずだった隣の国の若さまだったのです。
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