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すると部屋のドアが開き愁夜は顔を上げた
「あっ……っ!」
中に入って来たのは黒い覆面を被った人だった
「……」「嫌っ、来ないで」
壁を伝い覆面の人から離れようとしたが行き止まりになってしまい怯えながら睨む
「……」「っ、やだ、離して!」
覆面の人は愁夜を抱え教室の真ん中に立ち愁夜を下ろした
「これは……?」
先程まであまり見ていなかったが教室の真ん中には何かが書いてあり愁夜はその中心に座っていた
「何、これ?」「……」
覆面の人は何も言わず陣の外に出た
「……っ!頭…痛い」
覆面の人が手を合わせ何かを呟くと陣が淡く光り愁夜は苦しみ出した
―かわいそうに…君はずっとひとりぼっちだったんだ―
「これ……なに?」
愁夜は頭を抱え今自分の頭の中に入ってくる映像に疑問を持った
―僕の前世?―
「僕の前世?」「あと、あともう少し……」
ポツリと呟くと再び愁夜の叫び声が響いた
「愁夜っ!」「……っ?!」
いきなり部屋のドアが開き覆面の人が入口を見た
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