新たな仲間

5/8
前へ
/32ページ
次へ
                                          「倖、行っちゃやだ。倖」「野上、起きろ」「倖……倖っ」「いい加減にしろ!」 愁夜の頬を殴る悠戸。その衝撃で目を覚ます愁夜 「っ!あれ、倖は」「そんなの夢だ」 溜息を吐き愁夜の額を叩きベッドに座る 「何の夢見てたんだ?」「……弟の夢。双子の」ポツリポツリと話し出しシーツを握り締めた 「お前に弟何か居たのか」「うん。僕も忘れてた、ある日お父さんが僕だけを連れて村を出たんだ」 小さく呟くように話し薄く微笑んだ 「そうか……」 悠戸はそう言うと立ち上がり保健室を出ようとした 「どっかに行くの?」「あぁ、お前はそこにいろよ。いいな」 ピシッと指をさし保健室を出た         「ん?誰だ」「……まずは自分から名乗ったらどうなの?」 保健室の壁に寄り添ってる倖は悠戸を睨んだ 「そうだったな。俺は佐倉悠戸」「佐倉悠戸……俺は野上倖」 倖は一瞬驚き自分の名前を言った 「お前が愁夜の弟か、あんまり似てないな」「失礼な昔はそっくりだったんだ」 ムスッとし保健室を見つめた
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加