日常へ

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庭の破壊状態を目の辺りに、ほとんど鬱状態になってしまった師匠兼義父、レインはクリスとリンに任せ、カイルは胡座をかいて座っていたキーシュに手を伸ばす     「キーシュ、やらないか?」       キーシュはパンッと軽い音をたててカイルの手を取って立ち上がり、ニコッと笑う       「いいよ。やろう!」     脇に置いていた木刀二本をカイルは拾い、両手に一本ずつ握ってキーシュの前に立つ     キーシュは腰から横向きに差していた、刃がボロボロで、切れ味最悪な長刀を抜く     二人は互いの武器を構える       チュン     鳥の鳴き声を合図に二人は互いに斬りかかった     「せいっ!」     キーシュの顔をめがけて横から振り抜く形で薙いできた長刀を、カイルは身を屈め、左手の木刀で受け流す       キーシュが無防備になり、カイルは懐に入る
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