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【five】
奇妙な体験
ある日
一人での帰り道
坂を登る道を曲がった
坂の頂上から
たぶん女性と思われる人が歩いて来る
私は左端を歩いていた
普段から
あまり人が通らない道なので
どんな人が来るのか
遠くを歩いてくる人を見ていた
その人も左端を
すごい速さで歩いて来るので
なんとなく、
気味が悪くなり
私は右端へ行った
すると
その人も右端へ進路を変えた
寒気がした
そして
顔が見える距離まで来て
私は、その人から
目が離せなくなった
目玉が大きすぎる…
骸骨みたいな表情…
性別がわからない…
私はまた左端へ逃げたが
その人は私をめがけ
道の真ん中を歩いて来た
怖いのに歩く足は止まらず
ついにすれ違う距離に
私はその人と
目があったままだった
すれ違いながらも
ずっと私を見ている
走ろうかと思ったけど
何故か追いかけてくる想像が頭の中に広がり
走れない
私が少し前を見ると
背中に視線を感じるので
もしや着いて来たのでは
と、
振り返ると…
その人は
曲がり角から私を覗いていた
私は
走って家に帰った
人間?
あれは何だろう
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