交錯する想い

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フレイムはテーブルにどんと両足を投げ出し、両手を頭の後ろに組んで、もたれかかった椅子を傾ける。 態度の悪いフレイムを気にも止めないでゼウスは推理に集中した。 「ナイトメアは逃げないで死体に扮装してまで店内に居続けた……。そして……焼け跡でシールズはアレグレータと遭遇した!」 ゼウスの発言に反応して、フレイムは椅子ごと体を起こすとテーブルをばんっと叩く。 「偶然か? 偶然と考えるよりも焼け跡に『何か』を探しに来たって考える方が自然だ!」 カウンター内にはシールズがおり、メイとローランドに給仕しているので、口調は荒げながらもフレイムは囁き声でゼウスの後を続けた。 ゼウスはフレイムの鋭い目と視線を合わし、黙って頷く。
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