第一章 パーティ

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「みんな! 急ぐぞ!」 ハリソンがシールズに答えるようにして仲間に声をかける。 来たルートをそのまま引き返しているので、ハリソンの記憶が正確ならば、そろそろ広間とも言える空洞に出られるはずだった。 そこで迎え打てば、自分もシールズも主武器を振り回す事ができると判断したのである。 ハリソンの号令でパーティは足早に前へ進み、もう少しで広間に辿りつこうかという時だった。 前方の広間から、立ちふさがるようにして巨大蟻が現われた。 蟻はいきなりハリソンの首に噛みつこうとする。 「ちっ!」 辛うじてかわしたハリソンは同時に小剣で斬りつけるが、堅い表皮に遮られダメージを与えられたとは思えなかった。 (いや、即突破しないとシールズが追いつかれる!) 蟻は態勢を整えると再び首を狙って噛みついてきた。 「そこぉ!」
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