第三章 永遠の地

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「バドは苦しまぎれに“時の門”の話をしたのかもしれない。鍵はおれが持っているから最悪の事態は避けられると考えて……。バド、すまん……。おれが不甲斐ないばかりに……」 アレグレータが暗く重くうなだれる。 (あ、もしアレグレータが敵ならわざわざ私達と一緒に来るメリットなんか何もないわ。シオンと来た時に門は開けられたはず……) メイは暗く沈むアレグレータを見ながら、心の中でアレグレータの疑惑を晴らした。 「いつでもどこでもって事は、今も潜んでいる可能性があるんだね?」 ローランドがきょろきょろと辺りを見回す。 「それこそが相手の思うツボだわ。メビュースを手に入れないと対抗は本当に難しいわね」
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