第三章 永遠の地

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メイがめずらしく小剣を抜いた。 剣の訓練は受けており、姉のローレライともひけをとらない程の腕前である。 ただ、直接攻撃で傷をつけるのを嫌っているので普段は精霊使いに撤していた。 「だな。むしろ蟻の相手はせずに済んだと喜ぶくらいで丁度いい。アレグレータも悔やんでないで、今できる事をやるしかないよ。国がどうだとか正義とかは知ったことじゃないけど、売られた喧嘩なんだ。高値で買ってやろうじゃん。奴らの好き勝手になんかさせないよ」 シールズはメイの本気を感じ取り、自らも剣の具合を確かめる。 ハリソンがいないのでアレグレータが何となくリーダー的に動いていたが、シールズにも十分にその器があった。
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