第三章 永遠の地

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「微かだけど風の流れがある。ということは風の精霊がいるということ。燃やした瞬間にガスを強制排除するわ」 メイはローランドと目を合わせて頷く。 ローランドは松明に火をつけると、スライムに投げ付けた。 メイは精霊語を唱えて風の精霊に命令する。 風の精霊が弱く働く場所だったので少し時間がかかったが、スライムは熱で溶けるようにして燃えた。 そして発生した有毒ガスは、風の精霊が一瞬で運び出して見事に排除された。 メイは無理して風の精霊を使ったので、体力的にも精神的にも疲労していた。 ローランドが癒しの魔法で体力と気力を回復する。 「やはり自然界に精霊が存在する以上、精霊使いを偉大だと感じずにはいられん」 アレグレータは感心しながら呟いた。
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