第三章 永遠の地

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魔法が廃れつつあるこの世界で、精霊使いは比率的には少ないだろう。 特に人間は、自然と調和するのが苦手な生きものなので当然だった。 恐らく今では人間の精霊使いはいないはずだった。 「罠(トラップ)が仕掛けられていてもおかしくはないな。おれが先頭を進む」 アレグレータが剣を予備の小剣に持ちかえ、その後をローランドとメイが続いた。 シールズはその後ろに続き、後方を警戒しながら前に進んだ。 (僕がシオンならアレグレータがここに来るのはわかっているから待ち伏せするけどね。確かにスライムは戦士と相性が悪いから状況から見てあくどい罠だけど……。まだ何かあるのか……。高をくくっているのか……) ローランドは先行くアレグレータの背中を見ながら、罠がまだあると感じていた。
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