暗殺団『黒き花びら』

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(酒場でのあの赤髪といい、今の双子といい……楽勝できない相手が続くとは……。おれが老いたということか) ナイトメアは、フレイムの鮮やかな戦い方に目を奪われた自分を思い出し、振り払うようにして首を横に振った。 「あなたを単なる殺戮者だと思っていたけど、私の勘違いだったようね」 カレンは尊敬の意を込めて話した。 シオンはナイトメアに対して決して友好的ではなかったが、カレンはその腕前を認め、恐れていた。 「屋内でおれに負けはない。それはお前達に対してもだ。いくらおれの機嫌を取ろうが気に入らないと感じた時は迷わず首をはねてやる。ククク……」 ナイトメアの声が不気味に廊下に響き、声とともに気配まで消えた。
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