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土の精霊力が強かった洞窟から、永遠の地に足を踏み入れる事によって、その大自然に一番癒されたのはエルフであるメイだった。
様々な精霊達がメイを歓迎し、メイはブーツを脱ぐと裸足で野原を駆け出し地面を転がった。
「メイ、はしゃぎ過ぎだぞ」
諫めるシールズの肩をアレグレータが掴んだ。
「無邪気でいいじゃないか。息苦しいだけの洞窟の後だ。少しくらいいいだろう」
「もういいわよ。シールズってば自分の事は棚に上げちゃって……」
メイは起き上がりながら、服にまとわりついた草を払う。
「ちょっと待って! 人が来たよ」
向こう側から人が歩いて来た事に気付いて、ローランドが指をさした。
そこには二人の従者を連れて老婆が立っていた。
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