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「リーティアが持ち出したメビュースをここに戻さなくていいの? そのために探索隊が出たりはしないの?」
続けてメイが疑問を浴びせる。
重苦しい雰囲気が深刻な緊張状態に変化した。
「掟破りの対策だからと言って掟を破って良いわけではないのじゃ」
リドリーは顔をしかめながら答える。
長老である自分の娘が掟を破った事で、その心痛は何よりも深く他者になど触れられたくない傷なのだ。
「起こってしまった過去を変える事はできん。だから全ての生物は常に流れる時間を大切に使わなければならないのじゃ」
「それであんた達は好きに時間を止めて高みの見物かよ!」
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