第一章 パーティ

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巨大蟻は通路に阻まれて一列になる。 シールズは盾を前面に押し出して剣を持ちかえた。 通路に入ったことにより、シールズはほぼ分担された役割を果たしたと言えた。 体力の消耗が激しかったが、少なくとも坑道に出るまでは持ちそうだった。 「シールズ! あと少しだ!」 空洞を反響して聞こえにくかったが背後からハリソンの喝が飛ぶ。 「シールズが出た瞬間にメイが通路を閉じるわ!」 ローレライの声を聞きながら、シールズはメイが土の精霊を使うんだなと理解した。 先程よりも足早になりながら、シールズは蟻に対しても注意を払った。 メイは土の精霊を召喚し、今まさにシールズの脱出のタイミングを見計らって精霊に命令する。 土の精霊が魔法で巣穴の入り口を塞ぎはじめた時だった。 巨大蟻がシールズの足に噛みついてきた。 注意を払っていたシールズは簡単にかわしたが、次の一歩はバランスを崩して倒れてしまった。 メイが穴を閉じるのを早く感じて焦ってしまったのだ。
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