メビュースの行方

19/22
前へ
/287ページ
次へ
仲間集めをしているハリソンらから外れて、ゼウスは一人“歌姫の魔力”亭の片隅でバドの残した冒険斡旋記録書とにらめっこしていた。 内容はもう十分と言える程閲覧した。 しかし、ゼウスには何かが引っ掛かっていた。 表紙は豪華にも樫の木の板が使われており、紋様の彫刻までされている。 記録紙は全て羊皮紙が綴じられており、後から追加できるように編み込みの糸で綴じてあった。 (記録書の細かい内容から、バドが意外に几帳面な性格だったのはわかる。しかし魔法書でも、ここまで保存を考えて頑丈且つ使いやすい代物にはなかなかすまい)
/287ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加