第四章 バリア対メビュース

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夜が更けてきたが、アレグレータとゼウスはまだ帰って来ていなかった。 あまりに二人の帰りが遅いので、シールズは様子を見てくると店を飛び出した。 「確かに遅いな……。おれもちょっと見てこよう。ローランドも来てくれるか?」 ハリソンがローランドを促し、落ち着いてだが急いでシールズの後を追って店を出た。 残ったエルフの姉妹とフレイムは三人で顔を見合わせる。 「待って! 言わなくてもどうせ根拠のない理由でアレグレータの文句を言うんでしょ?」 フレイムが口を開こうとしたのをローレライが遮った。 メイが呆れた目付きでフレイムの次の言葉を待った。 「ゼウスは魔法使いだからな。いるのといないのでは戦局は大きく変わる」 フレイムはめずらしく言葉を選んだ。
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