第四章 バリア対メビュース

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鍛冶屋に向かって急ぐシールズの目に、通りで横たわるゼウスの姿が飛び込んできた。 「ゼウス!」 シールズはゼウスに駆け寄り体を揺さぶった。 腹部に深い剣傷を負っており意識があやしい。 シールズの耳に先の曲がり角の向こうから激しい撃剣の音が聞こえる。 「ドルデとカレンの……不意打ちだ。あの二人が相手だと……さすがのアレグレータでも……キツイ……。手伝ってやれ。いや、待て……。これを……。斡旋記録書に隠されていた……メビュースだ……」 ゼウスは指にはめていたシンプルなねじれた指輪を外してシールズに渡した。
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