第四章 バリア対メビュース

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「こいつら不意打ちでゼウスを……」 アレグレータが剣を構えたまま呟く。 シールズはカレンと視線をぶつけ合わせていた。 (何だ? あたいに対するこの激しい憎悪は?) カレンの視線にただならぬ感情をシールズは感じていた。 敵対しているのだから当然の感情だが、それ以上のものを感じさせるのだ。 「ふん、退いてやる」 後ろからハリソンが現れ、アレグレータの陣営が三人になったことからドルデは吐くようにして言うとカレンと頷き合った。 「逃がすか!」 シールズがカレンに飛びかかるがドルデの戦斧(バトルアクス)がシールズの剣を防ぎ押し返した。 「なっ!」 シールズの体はドルデに押されて宙を舞い、数歩後ろまで飛ばされて尻もちをついた。
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