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店を出たフレイムはすぐに気配を感じて振り返った。
シールズが何か言いたい様子で追い掛けてきていた。
散々ぶつかり合った二人だが、今この瞬間は穏やかな風が吹いていた。
フレイム自身もシールズに対して苛立つ感情はあるものの、今それをぶつける気にはなれなかった。
恋をしたことのないフレイムには、周りが見えなくなる程人に夢中になったことがないので、シールズがわからないのだ。
「何か用か?」
「いや……、あんたとぶつかり合いたいわけじゃないんだ。だけど結果はあんたをパーティから遠ざける形にしちまって……。すまん」
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