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「明日からお前はギルド『闇風』に行け。おれが面倒を見るのはここまでだ」
ギルドに所属しなければ盗賊などやって行けるはずがない。
自分が闇稼業を仕込んだものの、やはり自分の保護なしではやっていけないだろう。
ナイトメアはそう考えていた。
思えばロクに母親らしい事はしてやれなかった。
生まれついてからずっと闇仕事を仕込んだだけである。
こんな半端な形で切り放すなら産まない方が良かったのかもしれない。
「わかったよ。今までありがとう。母上も達者で」
素直な息子はそのまま気配を消す。
もちろんナイトメアは夜目が利くので息子が離れていくのが見えていた。
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