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「まさかお前さんのパーティが逃げ帰って来るとはな……」
頭の髪を全て剃っている男は陶器のコップをテーブルに置いて、値踏みするようにハリソンを見た。
太った体は中年のそれで、男は酒場『始まりの緑』亭のマスターであるバドだった。
ハリソンが今回の冒険を紹介してくれたバドに報告したところである。
酒場『始まりの緑』亭は冒険者達がよく集まる酒場である。
マスターであるバドが昔から依頼を集めているので仕事の紹介量が豊富なのだ。
そして集まる数あるパーティの中でも、駆け出しの二年前から確実に任務をこなし生還するハリソンのパーティに、バドは期待していた。
ハリソン自身もバドが期待してくれているのを知っている。
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