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結局パーティーは巨大蟻の洞窟を断念し、別の新たな依頼を探すことにした。
リーナをマスターに預ける案は変わらずだったが、なるべく一緒にいるようにしてバドに対して顔を立てるようにした。
「それはドレスですか?」
昼間、店番をしながらシールズが裁縫しているのをリーナが横で見ていた。
「そうだよ。夜に歌う時に着るんだ。あんまりいい環境じゃないけど……あんたも見てくれたらいい」
言葉は汚いがシールズの優しい話し方に、リーナは安堵感を覚えニッコリと微笑んだ。
「うちも酒場だから……」
「そう言やそうだね」
シールズと目が合い、二人は一緒に笑った。
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