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「仮定としてはありえるが、そんなに切羽詰まった状態なら国が動くのではないか? マース国は南のディダ山にも鉱脈があるし、そこで取れる鉱石で十分賄えていたはずなんだ」
ゼウスは再び鍛冶屋へ向かう足を早めた。
ローランドが遅れないように追い掛ける。
「でも鉱石が取れるに越した事はないよね」
「もちろん。しかしそれなら急ぐ必要はないはずだ。半年放置していたぐらいなんだからな。だからこう考えた」
「ん?」
「多量の鉱石が必要になったんだよ」
ゼウスはローランドの想像を越えた話をしていた。
「考え過ぎじゃないかな? どうして鉱石が必要なんだい?」
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