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一通り互いに紹介し合うと、フレイムローレライに尋ねた。
「偶然とは思えないな。なぜ『始まりの緑』亭に?」
含みのある言いまわしに、ローレライは一瞬ハリソンの顔色を確認したが、その間に自分の中で答えを導き出した。
そして口を開こうとするが、先に話したのはフレイムだった。
「ま、いいや。一緒に店に入れば互いに聞く手間が省ける」
そう言うとフレイムはローレライとハリソンの背中に手をやり、二人を押すような感じでドアまで促した。
ローランドとゼウスは互いの顔を見て三人の後に続く。
ドアを開けると、この時間帯なら間違いなく賑わいだ空気が飛び込んでくるはずだったのに、五人が目にしたのは漆黒の闇だった。
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