通り名

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木でできたドアの脇にある松明を取り、ハリソンは中に進んだ。 フレイムが並び、その後ろにローレライが続く。 「この匂い……。血だな……」 ハリソンが松明の明かりでおぼろげに映しだされた店内を見回しながら呟く。 視界には店員や客の死体がカウンターやテーブル、床に転がっていた。 一行に緊張感が走った。 「何者かに襲われたようだな。一人から二人ってところか」 フレイムが、死体の傷口から推理した。 ゼウスも同意見だったので誰にも伝わらなかったが黙って頷いていた。 死体は剣で切り裂かれており、半数程は首を輪状に落とされている。 カウンターの奥のいつもの場所に、胸を斬り裂かれたバドの死体があった。
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