通り名

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光を得て、眩しさに目をやられながらも五人は状況を掴んで絶句した。 奥の柱から一本の長い鋼線が伸びており、五人の首の周りをそれぞれ触れない程度に巻いてあった。 そしてその鋼線は店のドアのノブまで伸びて縛りつけられているのだった。 周りに転がる死体から、その鋼線がよく研がれていることが嫌でもわかる。 ドアが開いた瞬間、五人の首がポトリと落ちる罠(トラップ)だった。 「いつの間に……」 ローレライが助けを求めるようにハリソンの顔を見る。 「奴は逃げたのか?」 明るくなってもナイトメアの姿は見えず、気配もなかったのでハリソンは自問した。 しかし気配などもともとないのだ。 真偽はわからなかったが、気配を一切感じさせずにこんなに手間がかかる事ができるということは、その気があればいつでも殺せたという事である。 その時だった。 店の前でシールズとメイの話し声が聞こえたのは。 カチャッ。
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