84人が本棚に入れています
本棚に追加
/287ページ
四人が身の縮む思いをする中、フレイムだけはまったく違っていた。
フレイムは鋼線を巻きつけられている事に気付きはしなかったが、大刀の切っ先を自分の首に添わしていたのだ。
松明の明かりでぼんやり見えた死体から、凶器の予測をつけて対策を取っていたのである。
「開けるなぁっ!」
叫ぶハリソンの声を気にも止めないように、ドアが引かれていく。
フレイムはその瞬間、大刀の切っ先で鋼線を断ち切り、まっしぐらにドアを開ける人物に突っ込む。
「いけない、フレイム!」
鋼線から解放されたローレライがフレイムを制するが、時すでに遅く、フレイムはドアから入ってきたシールズに突きを繰り出していた。
(シールズでは反応できない!)
最初のコメントを投稿しよう!