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「あたいは別に驚いちゃいないよ」
シールズは視線を外さず、挑戦的な目をフレイムに向けたままローレライに答えた。
(この赤髪……、相当の手練れだな。相討ちに持ち込むのがやっとだった。こいつが止めなければあたいは間違いなく死んでたよ……)
シールズはフレイムの突きに、これまでに味わった事のない戦慄を覚えていた。
ハリソンやローレライに教わる以外は独学で剣を覚えたシールズにとって、フレイムの剣は洗練された殺人剣とでも言うのだろうか、躊躇や情けなどの無駄が一切ない剣だった。
「外に人影はなかったか?」
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