通り名

11/21

84人が本棚に入れています
本棚に追加
/287ページ
「あたいは別に驚いちゃいないよ」 シールズは視線を外さず、挑戦的な目をフレイムに向けたままローレライに答えた。 (この赤髪……、相当の手練れだな。相討ちに持ち込むのがやっとだった。こいつが止めなければあたいは間違いなく死んでたよ……) シールズはフレイムの突きに、これまでに味わった事のない戦慄を覚えていた。 ハリソンやローレライに教わる以外は独学で剣を覚えたシールズにとって、フレイムの剣は洗練された殺人剣とでも言うのだろうか、躊躇や情けなどの無駄が一切ない剣だった。 「外に人影はなかったか?」
/287ページ

最初のコメントを投稿しよう!

84人が本棚に入れています
本棚に追加