84人が本棚に入れています
本棚に追加
ナイトメアはフレイムのその鮮やかさに完全に見とれており、動きを止めてしまっていた。
「さぁ次はどうする?」
フレイムの声でナイトメアは我に返り、素早く店内の柱に鋼線の先を投げ付けて絡ませると、それを幾度となく繰り返して蜘蛛の巣のように店内中に鋼線を張り巡らした。
そしてその出来を見て満足気に頷く。
「不覚!」
ナイトメアはそれだけ自虐的につぶやくとドアから逃げ出した。
「待ちやがれ!」
フレイムが大刀を振り回して鋼線を断ち始めるが、ナイトメアを追うには鋼線が多過ぎた。
「ちっくしょお!」
フレイムは負けてはいなかったが、決して勝ったわけでもなかった。
最初のコメントを投稿しよう!