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再びシオンが左手を天に掲げる。
フレイムはそれよりも先に行動に出ていた。
「なっ!?」
フレイムは一目散に裏口に向かい外へ出て行った。
これではシオンの視界に入らず、結界に送る魔法を発動することができない。
「逃がすか!」
完全に裏をかかれたシオンは、焦ってナイトメアの鋼線を身をよじりながら屈んで抜けた。
「魔法の物品に頼る相手にはそれなりの相手をしてやるさ」
逃げ去ったと思わせておいて、フレイムは裏口のドアを開けて顔を出した。
そして両手を床に向けて鏝から炎を出す。
「ナイトメアの置き土産だ」
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