孤軍奮闘

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「うっ!」 床はナイトメアが撒き散らした揮発性の高い油によって勢いよく発火し、シオンの周りを燃やしだす。 シオンはフレイムを結界に送ろうと左手を上に掲げるが、すでにフレイムはドアを閉めてシオンの視界を断っていた。 「炎(フレイム)の悪夢(ナイトメア)だ」 フレイムはそのままシオンの脱出の可能性も考えて、『始まりの緑』亭が焼き尽くすのをそばで見守っていた。 (バド……。何を隠してやがった……。何かとんでもない事が起こってんじゃねぇか?) 燃え盛りゆらめく炎を見ながら、フレイムは一人バドを思い出していた。 そしてゆらめく炎の向こう側に、先程自分が襲い掛かった美しい女戦士を除く、ローレライの仲間達がいるのに気付いた。
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