第二章 女戦士

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その時の事を思い出すと、フレイムは背筋が凍える程ゾクッとする。 しかしそれは恐怖ではなく、戦士としての性であった。 「確かに私達は、シオンを見つけてバリアリングを破壊しなければならないけど、シールズが自ら脱出する方法は皆無なのかしら?」 メイが詳しいであろうローランドとゼウスに問う。 もちろん本人も先程までいた結界のことなので、答えがあるとは思っていない。 「脱出の方法があるなら先程の時点でそうしてた。六人いても何もできなかったんだ。ただでさえ魔力のないシールズでは尚更道はないだろう」 ゼウスは決して諦めているわけではない。 正確な現状だった。 しかしそれを淡々と話すゼウスにローレライが苛立つ。
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