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「魔力がないフレイムだって私達を助けたわよ!」
「偶然だけどな。」
フレイムが舌を出しながらローレライを茶化す。
「黙ってて!」
ローレライは物凄い目付きでフレイムを睨みつける。
フレイムは肩をすくめてローレライに背を見せた。
「怒鳴っても仕方ないよ。ゼウスの言うことは真実だし、シールズが自ら脱出するのを期待するより、今は一刻も早くシオンを探して指輪を破壊する方に力を入れた方がいいよ」
穏やかにローランドがローレライをなだめる。
皆シールズを救いたいという気持ちは同じなのだ。
言い争うだけ時間の無駄だった。
「シールズに魔力ないかなぁ? あるよね、マスター?」
カウンター内で、リーナを相手していたシールズの父親代わりのマスターにメイが問い掛けた。
「うちの看板通りさ」
そう答えるとマスターはにっこりと笑った。
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