第二章 女戦士

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突然、自らが奏でる以外に音すらしないこの空間で、彼方から地響きが起こり、耳と足からシールズに伝えた。 シールズは剣を振り回すのをやめて、呼吸を整え始める。 「お化けミミズ……の大群だな」 地響きの激しさから、数えられるような数ではない事がわかる。 「地響きだとっ!?」 普段の生活から人間は大地に立っているのにその存在を忘れる。 今のシールズもそうだったが、巨大ミミズの地響きによって地面の存在を思い出した。 (空間が無限なのはわからなくない……。しかし地面はどこまでも続いているのか?) 空間を裂くより地面を裂く方が、想像しやすいのは確かだった。
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