再会

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「バドは恐らく狙われる事を知っていた……。だからあたい達にリーナを託した。なぜ狙われる事を知っていたんだ?」 「それは、おれが持ち帰ったバドの冒険斡旋記録から推理するしかねぇな」 フレイムが記録書の話を持ち出して、周りの空気に緊張が走った。 フレイムがシールズを挑発するように答えたからではない。 冒険斡旋記録の鉱山解放の依頼主欄にアレグレータの名前が載ってあり、かつての婚約者であるシールズに知られたくないのが暗黙の了解だったからである。 隣に座っていたメイが、フレイムの脇腹に肘打ちした。 シールズとアレグレータの関係をフレイムに説明したのはメイだから、余計に力が入っていた。
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