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仕事が終わり、エルヴンは家路を急いでいた。
風が少し肌寒く感じられ空を見上げると、他の星々を寄せつけぬくらい気味の悪い輝きを放っている三日月に恍惚を覚えてしまう。
(あれから5年……秋になれば俺も19か……。彼女は)
エルヴンの脳裏に、あの頃のルーラの顔がよぎる。
しかしすぐに頭の片隅に置き直した。
(今日は結構儲かったし、子供等に何か土産でも買ってこうかな)
エルヴンはそう思い元きた道を引き返そうと思ったが、その瞬間、引き返せないものを目撃してしまった。
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