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「かっちゃ~ん!!!」
教室の入口から聞こえる叫び声に呆れながら振り返ると僕の視界は何かに遮られ、顔面と後頭部に衝撃を受けた。
「聞いてよ~かっちゃん!…みんなひどいんだよ?呆れるんだよ!?あたしは真剣に言ってるのにさ~……」
「おお~ボディプレスに続いてすごい勢いでシェイクされとるなぁ…コンの頭、大丈夫かいな?」
「…そろそろ止めないとマズイんじゃないか?」
「しゃあないなぁ……はいはい、ストップ!ストップや!!」
「あれ?くーちゃん…それに純ちゃんも……いつからそこにいたの?」
「最初からおったやん!!」
「あはは…ゴメンね?」
「笑ったら許してもらえると思ったら大間違いやで?それなりの詫びを入れてもらわな」
「え~どうしたら許してくれるの?」
「せやな…例えば、“はぐ”とか」
「ああ、パソコンの…」
「それはバグ」
「じゃあ、馬に乗るときに使う…」
「それは馬具」
「毒を持ってる高級魚!」
「それは河豚や!って、一文字ズレとるやんか!!」
「…どうでもいいが、そろそろ近藤を保健室に運ばなくていいのか?」
「え…か、かっちゃん!?一体、誰がこんなことを……」
「お、お前だ…お、ま、え……」
最後の気力を振り絞ってツッコミを入れると、僕の意識は遠退いていった……。
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