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「龍、あなた卒業したらどうするの?」
いつものように、進路の話。
別にどうでもよかった。大学にしろ、就職にしろ、その時の気分で決める。
「ま~なんとかなるさ。」
と一言で片付け、再び2階に上がっていった。
「もう、龍ったら…。」
愚痴が聞こえるが、気にせず、電気をつけ携帯を探した。
B型だけあってか部屋が汚く、なかなか見つからない。
やっとみつかり、メールが来ているのに気付いた。
相手は小、中と幼なじみの、梅村大地。一言で言えば、部活バカ。
龍之介の性格とは正反対であるが、何故か気が合い仲がいいのである。
「部活終わったよ~ん。龍之介は暇人でいいな~。」
まったく用件のないメールだが嬉しかった。うっせーっと一言返し再びテレビをつけた龍之介は、時計が既に9時を回っているのに気付いた。
「風呂でも入るか…。」
風呂に入り、適当にテレビを見た龍之介は、明日もめんどくせ~なと思いながら寝床に着いた。
布団に入ったのだが、帰ってきてから数時間寝たせいでどうも眠れない。
時計は既に1時を回っている。
刻々と時が過ぎる龍之介は胸騒ぎを覚えた。
それは明日、思いもよらない1日が待っているのを彷彿させたのかもしれない。
そして、龍之介はゆっくり深い眠りに入っっていった…。
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