1.始まりの日

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「龍、あなた卒業したらどうするの?」 いつものように、進路の話。 別にどうでもよかった。大学にしろ、就職にしろ、その時の気分で決める。 「ま~なんとかなるさ。」 と一言で片付け、再び2階に上がっていった。 「もう、龍ったら…。」 愚痴が聞こえるが、気にせず、電気をつけ携帯を探した。 B型だけあってか部屋が汚く、なかなか見つからない。 やっとみつかり、メールが来ているのに気付いた。 相手は小、中と幼なじみの、梅村大地。一言で言えば、部活バカ。 龍之介の性格とは正反対であるが、何故か気が合い仲がいいのである。 「部活終わったよ~ん。龍之介は暇人でいいな~。」 まったく用件のないメールだが嬉しかった。うっせーっと一言返し再びテレビをつけた龍之介は、時計が既に9時を回っているのに気付いた。 「風呂でも入るか…。」 風呂に入り、適当にテレビを見た龍之介は、明日もめんどくせ~なと思いながら寝床に着いた。 布団に入ったのだが、帰ってきてから数時間寝たせいでどうも眠れない。 時計は既に1時を回っている。 刻々と時が過ぎる龍之介は胸騒ぎを覚えた。 それは明日、思いもよらない1日が待っているのを彷彿させたのかもしれない。 そして、龍之介はゆっくり深い眠りに入っっていった…。
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