2.存在しない明日

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疑問に思うのは大地だけでなく、龍之介もまた同じように感じていた。 最初は授業変更されただけだと思っていたが、なぜか授業内容まで同じなのだ。 それは、1限目だけでなく、2限目、3限目そして4限目も昨日と全く同じ授業であった。 そして昼休み。 いつものように龍之介と大地は二人で購買のパンを食べ、この不思議な現象について語っていた。 「やっぱ、おかしくないか?みんななんも気づいてないぜ?俺たちだけだよ…。」 「確かにおかしいよな…。」 「てか今日は7月8日水曜日。昨日も水曜日だったよな…。」 確かにそうだと思った龍之介だが… 「明日になれば、分かるさ。」 と大地の不安とは裏腹に、龍之介はいつまでもB型特有のマイペースで、一欠片の不安も感じてなかった…。
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