始まり、始まり♪

2/6
前へ
/276ページ
次へ
「ラックー。起きろー。飯だぞー」 布団にくるまる彼女の体を揺する。 うーん、と唸って起きることを拒否する彼女をいっそう激しく揺する。 それでも起きる様子のない彼女に顔を近づける。 「早く起きないとチュウするぞ」 そう言うと、彼女はきちんと仰向けになった。 「起きてんじゃねぇか」 俺は無理矢理彼女から布団をはぎとった。 「あーん。まだ寝たいー」 「ほら。さっさと服着替えて朝飯食べろ。じゃないとおいてくぞ」 彼女はしぶしぶベッドから降りた。 長い白髪が窓から入る太陽の光で銀に輝く。 「おはよう。ラック」 「おはよう。凜太郎」 彼女は俺の頬にキスをした。
/276ページ

最初のコメントを投稿しよう!

295人が本棚に入れています
本棚に追加