第一章 第二部

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  着替えた後、走って待ち合わせの公園についたときには、一時になっていた。   「遅刻しすぎたなぁ~、雪もひどくなってきたし、さすがにもう帰ってるだろうなぁ~・・・ハァ~」   白いため息をつきながら辺りを見回した。すると、噴水の近くのベンチに白い雪をかぶった人?のような物を発見した。   ためしに近づいてみた。 「・・・」 反応はない。   手を顔の前で振ってみる。 「・・・」 反応がない・・・。   仕方ないのでその白い塊を拝んでみた。 「・・・?!」 その時白い塊が動いて中から空が掴みかかってきた。  「勝手に殺すんじゃないわよ!!」   そして、オレを揺さぶりながら獣のように叫んできた。   「和真、あんた遅れるにしても限度ってものがあるでしょうが!!4時間以上も待ったのよ、あと少しで凍死するとこだったわよ!!」   周りの視線も気にせず、空は手を振り回して暴れだした。おかげで周りの視線がとても痛かった。   (どうにかして空の怒りをしずめなければ、そのうち通行人に襲いかかりそうだ。)   だから、 「それでも待っててくれたんだよな?」 満面の笑みでそう言ってやった。
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