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オレの頭の中にあのときの記憶がよみがえった。
そして無意識に一つの言葉が口から出ていた。
「事故・・・」
オレがそうつぶやくとオヤジはオレの目を見ながら口を開いた。
「そうだ、空ちゃんはあのとき事故にあって、お前は空ちゃんを抱いたままショックで気を失った。
そして二人ともこの病院に運ばれてきたんだ」
オヤジの言葉を聞いてオレの頭の中は真っ白になった。
そして真っ白な頭の中に一つの言葉が浮かんだ。
「・・・空」
オレがそう口にしたとたん二人の顔が青くなった。
「なぁ、空は何処なんだ?違う病室で寝てるのか?」
「・・・」
「・・・」
二人は、黙って答えない。
「どおして二人とも黙るんだ空は無事だったんだろ!!」
オレはその沈黙に嫌なものを感じて、オレはそれを振り払うように叫んだ。
「なんとか言えよ!!」
「死んだよ・・・」
オヤジは、そう一言だけ言った。
「オヤジ、今何て言った?」
「和真、落ち着いて聞いてくれ・・・」
オヤジは一息おいて話し始めた。
「空ちゃんは今から2ヶ月前にこの病院で、死んだんだよ・・・」
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