第二章 第一部

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その言葉を聞いてオレはオヤジに掴みかかり、外まで聞こえそうなほど大きな声で怒鳴り散らした。   「そんなわけねぇだろクソオヤジ!!そんな冗談言っても全然笑えねぇんだよ!!」   それに対してオヤジは、胸ぐらを掴まれながらも冷静に答えた。   「冗談なんかじゃない事実だ、今から2ヶ月前の12月7日に空ちゃんは、交通事故で頭を強く打って 死んでしまったんだよ」   オヤジは、オレの両肩を揺すりながらそう言った。 しかしオレにはオヤジの言ってることが理解出来なかった。   (なんなんだ、オヤジはいったい何を言ってるんだ?2ヶ月前?、オレ達が事故にあったのは昨日だぞ?・・・)   その時さっき春香が言った言葉が頭によみがえってきた。   (もう起きないと思って心配したんだよ・・・)   その時、悪寒がした。   「オヤジ、今日は何日だ?」   オヤジは、何かをさとったのか一息おいて喋りだした。   「2月7日だよ、お前は、まる2ヶ月間この病室で寝ていたんだ。」   その言葉を聞いてオレはよろめきそのままベッドの上に座り込んだ。
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