第二章 第二部

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  オレが暴れたあの日から2ヶ月の月日が過ぎていた。今は自宅療養とゆうかたちで退院して家にいる・・・しかし、   「お兄ちゃん今日もご飯ここに置いとくね。」   「・・・」   「今日はお兄ちゃんの好きなハンバーグ作ったの、今日のは、結構自信作なんだよ、ソースも自家製なんだ作るのに結構苦労したんだから!!」   「・・・」   「じゃあね、お兄ちゃん冷めないうちに食べてね。」  春香はそう言うと、ドアの向こうに何かを置いて走って何処かへいってしまった。   あの時からオレは家族と一言も喋らず部屋から一歩も外へ出ていない。 ただ自分を恨み続けて今日まで生きてきた。 しかし、そんな生活も今日で終わりだ。   「約束の場所・・・」   オレは死人のような声で呟やきはじめた。   「4月8日・・・」   「桜の木の下・・・」   オレが今まで生きてきた理由、それは4月8日、約束の場所で、   「もうすぐオレもそっちに行くからな・・・空」   死ぬためだった。
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